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2019年5月30日 (木)

皮膚病雑記帳No.225

  • にきびに処方する漢方薬

 にきび(尋常性痤瘡)は西洋医学的治療でかなり治るようになった皮膚病の一つですが、なかには治すのに漢方薬の力が必要なことが有ります。にきびに対する漢方薬は数々あり、症状に合わせて処方すればかなり有効です。有効な漢方薬をいくつか挙げてみました。

 清上防風湯。赤みの強い熱を帯びたにきびに用います。若い人で実証タイプの人に良い。
 十味敗毒湯。清上防風湯ほどではないが、実証タイプの人で化膿したにきびに良い。
 荊芥連翹湯。皮膚が浅黒く、慢性に経過して硬結が生じているにきびに良い。
 当帰芍薬散。虚証タイプで、色白、冷え症で青っぽいにきびに良い。
   桂枝茯苓丸。中間証から実証タイプで、的の広い、あたりはずれの少ない処方。
 桃核承気湯。実証タイプで便秘がちな人に良い。
 六君子湯。にきびが口囲にできている人に良い。口と胃腸はつながっているので胃腸に良い六君子湯が有効。

 清上防風湯、十味敗毒湯、荊芥連翹湯はいわゆる標治(皮膚に表れている症状を改善)の処方、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、桃核承気湯、六君子湯は本治(体質を改善)の処方になり、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、桃核承気湯は駆瘀血剤で血の巡りの悪い人、六君子湯は補気剤で胃腸の悪い人に処方します。

 前回でアトピー性皮膚炎の漢方治療のポイントは、皮疹だけを診ずに体の中を診て治療することが重要と書きました。にきびの漢方治療でも同様のことが言えます。標治の処方を使いながら、本治の治療をしていくと、西洋医学だけでは良くならないケースに漢方薬が奏効することを経験します。

2019.5.30記載

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