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2017年4月29日 (土)

皮膚病雑記帳No.200

竜胆瀉肝湯

 

 皮膚疾患に時々、漢方薬の竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)を処方しています。竜胆瀉肝湯はツムラ社の方剤を解説した手帳によると、効能又は効果として、比較的体力があり、下腹部筋肉が緊張する傾向があるもので、排尿痛、残尿感、尿の濁り、こしけ(おりもの、帯下)などに処方するとなっています。個人的には、皮膚科的効能または効果として、下腹部、陰股部の炎症を伴う湿疹、陰部瘙痒症、股部白癬などに処方しています。

 ところでツムラ社の竜胆瀉肝湯の構成生薬は地黄、当帰、木通、黄芩、車前子、沢瀉、甘草、山梔子、竜胆の9味です。ところが
コタロー社の竜胆瀉肝湯はこれらの生薬に、芍薬、川芎。黄連、黄柏、連翹、薄荷、浜防風が加わり、合計16味で構成されています。朮(じゅつ)には白朮と蒼朮とがあり、メーカーによって方剤に含まれている朮が違うのは知っていましたが、竜胆瀉肝湯の構成生薬がコタロー社では16味で構成されていることは知りませんでした。

 今年の3月まで鳥取大学皮膚科に3年間在籍されていた柳原茂人先生の講演を聴く機会がありました。柳原先生は医学生の頃から漢方研究会に入っておられ、若いのに非常に漢方医学に精通しておられます。講演の中で、にきびによく効く方剤が出て来て、竜胆瀉肝湯もその中に入っていました。竜胆瀉肝湯とは下焦の病態に効くものと思っていたので、これまでにきびに処方したことはありませんでした。講演終了後、どうしてにきびに効くのかを質問したところ、コタロー社の一貫堂による処方は効くとのことでした。おそらく他社のものより黄連、黄柏、連翹などが入り、清熱、抗炎症作用が強いためかと思われます。

 同じ名前でも生薬の数が異なる方剤があること、そして生薬の構成で効果が違ってくることを柳原先生の講演で知ることができました。聴いて良かったと思っています。

 

2017.4 .29記載

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