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2016年11月30日 (水)

皮膚病雑記帳 No.195

●婦人科漢方

 今月26日に第36回八雲漢方研究会(年2回松江市で開催)がありました。今回は福岡大学医学部産婦人科、准教授の城田京子先生に『婦人科漢方 最初の一手と次の一手 ~症例報告を交えて~』という演題で講演をしていただきました。

 当日はたまたまアレルギーの講演会が同じ施設であり、参加者が減るかなと思っていましたが、いつもとほぼ同数の参加者があり盛会でした。婦人科で漢方をかなり処方している医師は多いようです。島根県で私の知っている婦人科医でも5人います。恐らく婦人病ではお瘀血(おけつ、血の流れが滞っている状態)が関わっているからだと思います。

 城田先生の講演で印象に残ったのは、婦人科3大処方の当帰芍薬散、加味逍遥散、桂枝茯苓丸がどれも瘀血が共通の病態でありながら、当帰芍薬散は水の異常、加味逍遥散は気の異常、桂枝茯苓丸は血の異常と、クリアカットに分類されていたことです。そして桂枝茯苓丸は駆瘀血剤の基本となる処方と説明されていました。また当帰芍薬散を処方するイメージ(痩せて華奢なタイプ)があるが、そのイメージから外れるケースが実際の臨床では多いと述べられていました。

 城田先生を頼ってくる患者さんには神経内科が診るような、なんとなく不調やイライラなどの不定愁訴で受診する人が多いようです。そのような患者さんをも丁寧に診られているところには感心しました。

 これから漢方の勉強を始めようと思っている人には解りやすく、ある程度漢方を知っている人にも詳しい内容でした。八雲漢方研究会のまず漢方に興味を持ってもらうという趣旨に合った良い講演会でした。折角なので不妊症の患者さんに処方する漢方薬の話も時間があれば聴きたかったです。婦人科の内容でしたが、皮膚科の私でも解るところが漢方の面白さの一つです。

2016.11.30記載

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