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2016年9月29日 (木)

皮膚病雑誌帳 No,193

⚫️皮膚病以外の漢方治療

 皮膚科を開業しているので、ほとんど皮膚病を診て、治療していますが、中には他科の病気を漢方薬で治療することがあります。そのような例を紹介します。

 感冒。葛根湯や麻黄附子細辛湯を感冒のごく初期に使います。初期には漢方薬がよく効きます。

 アレルギー性鼻炎。小青龍湯、麻黄附子細辛湯、葛根湯加川芎辛夷などを処方しています。抗アレルギー剤を処方すればかなりの症例で症状は改善しますが、なかには頑固な鼻炎があり、漢方薬を上乗せすれば良くなることがあります。

  便秘。桃核承気湯、通導散、麻子仁丸など。桃核承気湯、通導散は血の流れが滞っている状態(瘀血)に用い、麻子仁丸はウサギの糞のように硬くてコロコロした便の時に用います。

 冷え性。当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、温経湯などの血の巡りを良くする駆瘀血剤を用います。

 虚弱体質、疲労倦怠。成人では補中益気湯、十全大補湯、人参養栄湯、小児では小建中湯をよく処方します。アトピー性皮膚炎の患者さんに本治(症状の元となっている体質を変えること)としてこれらの処方をすることが多く、効いてくると皮疹の改善だけではなく、疲れが取れやすくなり、元気になっていくケースがよく見受けられますす。

   不眠症。皮膚科で不眠症の治療は変ですが、虚弱体質で血色の悪い人には処方する帰脾湯は結構よく眠れるようになります。なお帰脾湯を処方すると、年を取って血管が脆くなってできる出血斑をできにくくすることがあります。

   虚弱体質、疲労倦怠、不眠症などはいわゆる不定愁訴です。それらは西洋医学での対応は難しく、漢方薬のよい適応です。言い換えれば、漢方薬を使っているからこそ、そのような皮膚科とは直接関係のない病気まで治療できると思います。
 
2016.9.29記載

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