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2009年2月28日 (土)

皮膚病雑記帳NO.102

●六君子湯

 
六君子湯(りっくんしとう)は食欲不振や胃もたれなどの上部消化管の症状によく使われる漢方薬ですが、消化器症状と関係ない症状に使われることも結構あります。さまざまな病態に応用可能な奥行きの深い漢方薬です。

 漢方薬は病名投与ではなく使用目標(いわゆる証)を決めて処方しないと効果はよくありません。六君子湯が奏功しやすい目標をあげます。
 すこし難しい表現ですが、脾胃気虚に痰飲をかねる証になります。脾胃気虚とは胃腸の消化吸収能力が衰えて身体に必要な気を運ぶことができなくなった状態です。また痰飲とは気道や消化管に貯留した非生理的な液体のことで、漢方では水毒の一症候と解釈されています。体質的にはやせ型で無気力、腹部は弱く振水音(指で心下部を叩くいた時にでるチャプチャプした音)を認めることが多いようです。また脾が弱ると肝が昂ぶることになるので六君子湯で脾をきたえると肝がおさまりストレスが減ることになります。

 心療内科的にはストレスによるうつ傾向を改善したり、軽い神経性無食欲症にも有効なことがあるようです。皮膚科的には四肢の紫斑やにきびに有効なことがあります。

 応用範囲の広い六君子湯は漢方薬の中でも特に興味深い処方の一つと言えます。


2009.2.28記載

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