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2008年12月31日 (水)

皮膚病雑記帳NO.100

●インぺアード・パフォーマンス

 痒みを抑える抗ヒスタミン剤の中には服用すると眠気を生じるものがあります。痒みがおさまっても眠気が出てしまうようでは忙しい現代人にはあまり良い薬とは言えないかもしれません。
 インぺアード・パフォーマンスとは訳すと『損なわれた能力』ということになりますが、本人の自覚の有無にかかわらず生じる集中力、判断力、作業能率の低下した状態を示します。何となくぼうっとしている、能率が上がらないなどがそういった状態と思われます。主観的な眠気とは異なり自覚しにくいため、車の運転や重要な作業で危険性がより高いと考えられています。米国では中枢抑制作用を来しやすい抗ヒスタミン剤を服用して運転すると処罰される洲もあるくらいです。従来の眠気を生じやすい抗ヒスタミン剤は当然インぺアード・パフォーマンスも生じやすいわけですが、また眠気はなくてもインぺアード・パフォーマンスが生じていることもあります。
 最近このインぺアード・パフォーマンスが生じにくい抗ヒスタミン剤がかなり処方されるようになってきました。一般的には眠気のある抗ヒスタミン剤のほうがよく効くと思われがちですが、実際そうではなく眠気の出にくい薬も結構効きます。ただ個人差があってこの患者さんにはこれが合うというようなことがよくあるので、ある薬が効かなければ他のものに変える必要があります。また1剤で効かなければ2剤を服用することもあります。
 これからの社会では、車が環境に優しいものが出てきているように、薬も飲んで人間に負担にならないような方向でますます開発されていくと思われます。

2008.12.31記載

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