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2008年10月30日 (木)

皮膚病雑記帳NO.98

●山本巌の漢方医学
 
 漢方医学を少し勉強すると山本巌(いわお)という漢方の大家を知ることになります。山本巌は7年前に77歳で亡くなっています。 大阪で漢方医学を駆使して多くの患者さんを治した名医でした。
 
 彼の漢方医学の特徴は
1.漢方を科学化して、再現性と客観性の高いものを目指していたところにあります。漢方薬の成分またはその組み合わせの薬理作用を十分考慮した上で治療していました。

2.効果判定には患者さんに漢方薬を飲んでもらってすぐに判定するという実証主義的方法を用いました。例えば来院したアレルギー性鼻炎の患者さんに麻黄附子細辛湯を服用してもらって5分、15分経って効果を判定していました。漢方薬はそんなに早く効くのか不思議と思いますが、肩こり、腰痛、めまい、頭痛、腹痛などもそういう判定をしていました。

3.西洋医学の良いところは取り入れ、また漢方医学には流派があるのですが、それにこだわらずに良いものはどんどん取り入れる姿勢がありました。現代の日本漢方の集大成のような治療を科学的にされていたようです。内科医なのに皮膚科の病理学、臨床などにもかなり詳しくアトピー性皮膚炎、蕁麻疹などのアレルギー性疾患や乾癬などの難治性疾患をかなり治療されています。西洋医学の知識をもった上で漢方を科学的にとらえ実践された現代の漢方の名医と呼べるでしょう。

 山本巌先生には多くの弟子がいてその治療のやり方が受け継がれ実践されています。最近の私の処方も補中益気湯や通導散といった山本巌先生の処方をかなり参考にしています。
 

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